なぜ法律事務所は弁護士を採用するのか?
法律事務所が弁護士を採用する理由を理解する
弁護士の就職活動とは、法律事務所に採用されることを目指す活動です。どうすれば採用されるかを考え、行動することは当然重要ですが、それと同じくらい大切なのが「なぜ法律事務所は弁護士を採用するのか」を理解しておくことです。
まずは、シンプルに考えてみましょう。
自分が採用する立場だったら?
少しイメージしづらいかもしれませんが、皆さんが10年目の弁護士だと想像してみてください。アソシエイトとして5年間の経験を積み、独立開業して5年目。事務所も順調に拡大し、クライアントも増加、売上も右肩上がり。生活にも経済的にも安定している状態です。
そんな中で「そろそろ弁護士を採用しようかな」と考えるとしたら、理由は何でしょうか?
時間の確保
おそらく最も簡単に思い浮かぶ理由は、「業務が増えて手が回らなくなってきた」や「時間が足りない」といったものでしょう。まるで自分の手足のように動いてくれる弁護士がいれば、時間を消費する業務の一部(特に、自分でなくても対応できる業務)を任せることができます。その結果、自分の時間が増え、クライアントのフォロー、新規案件の獲得、自己研鑽や家族との時間など、他の大切なことに時間を使えるようになります。まさに「タイムイズマネー」。これを法律事務所経営における人的投資と捉えることができるのです。
採用の背景は多様だが、根本は同じ
もちろん、法律事務所の規模や理念によって、弁護士を採用する理由はさまざまです。例えば、特定の専門分野への対応強化、事務所の多様性の確保、あるいは事務所の永続的な成長など、事務所によって異なる背景があります。
しかし、まず理解すべきは、採用側のニーズの本質的な部分です。どの事務所も、経営や業務の効率化、そしてクライアントへの対応強化を図るために弁護士を採用するという、シンプルな動機を持っています。求職者としては、この根本的なニーズをしっかりと把握することが、成功への第一歩となるのです。