1. 履歴書の基本構成
法律事務所への就職活動で提出する履歴書は、ただの自己紹介文ではなく、自分の適性や価値を効率的に伝えるツールです。特に、弁護士業界では採用側が多忙であることを意識し、簡潔で読みやすい構成が求められます。以下では、履歴書を作成する際に押さえるべきポイントを解説します。
顔写真
履歴書で最も重要なのは顔写真です。試しに各法律事務所のHPで弁護士が載せている写真を見てみてください。大きなトラブルを抱えた相談者が、弁護士の学歴経歴といった能力面を依頼の参考にするのは言うまでもありませんが、「信頼できそうか」「話を聴いてくれそうか」という人柄も同じくらい重視しているはずです。誰でもある程度は写真の「顔つき」「表情」「清潔感」「温かさ」などの印象を感じ取り、人柄を想像することはできます。自分の人柄が採用者に伝わる可能性を少しでも高めるため、写真にはこだわりましょう。
簡潔で明確な文章
採用担当者は多忙な業務の合間を縫って、多数の応募書類に目を通す必要がありますが、実際には内容を読み込めるほどの時間的余裕がない場合が大半です。履歴書は一読で理解できる簡潔な文章が重要です。長文にするのではなく、ポイントを押さえた簡潔な表現を心がけましょう。自分の強みや経歴を伝える際も、余分な説明を省き、核心に迫る内容にすることが大切です。例えば、志望動機を述べる際は、「なぜこの事務所を選んだのか」や「自分のキャリア目標とどう結びつくのか」を一文で要約するように意識しましょう。
小見出しの活用
履歴書全体を通して、小見出しを効果的に使うことが、読み手にとっての負担を軽減します。各項目に対して小見出しを付けることで、採用担当者は必要な情報にすぐにアクセスできます。例えば、「志望動機」「実務経験」「自己PR」といった項目ごとに小見出しを設けることで、読みやすさが格段に向上します。
各項目のバランス
履歴書全体で特に重要なのは、各項目のバランスです。例えば、志望動機が長すぎると、自己PRや実務経験の記述が薄くなってしまいます。すべての項目に適切なボリュームを持たせ、全体的にバランスの取れた構成を心がけましょう。
採用側が多忙であることを念頭に置き、簡潔さとバランス、そして読みやすい構成を意識することで、履歴書全体の完成度が大きく向上します。